再び入力法の習得時間について その1 | 飛鳥カナ配列 ☆未来の子供たちへの贈り物☆

再び入力法の習得時間について その1



公式の飛鳥カナ配列の最新版はこちら(リンク


入力法のの習得時間については以前にも長いのを書いたのですが、自分でも
どこにあるのか探せないので、ここは特にけんじろうさんのページで取り上
げられたことに関連して書き直してみます。

ただ、この記事はけんじろうさんへのもので、今までここや2ちゃんでの私の
記事を丁寧に読んできた方は、表現が変わっていたり、例が加わっている程度
なので、新たにこの記事を読む必要は無いことを、事前にお断りしておきます。


↓けんじろうさんの記事(リンク)

>>
初心者のキーボード入力は、ひらがな入力からか?ローマ字入力か?

 マクド女性との議論の本題は「初心者へのパソコンの文字入力の教え方」で、最初に覚えるなら
「ローマ字入力がいいのか、ひらがな入力なのか」だ。この二度目の対戦を検証することで、日本
のビジネスマンのブラインドタッチ率の向上に貢献できればと思っている。

<ローマ字入力、かな入力論議>

 さて、事件は、私が、息子にキーボード入力を教えたときに”かな入力より優れたローマ字入力
だけを教えた”と言った事から始まった。彼女が先手だ。

「えー賢ちゃん(くどいが、私は10歳年上)さー。ローマ字入力じゃあ駄目じゃん。IT会社の人が、
そのレベルなの? あー、もしかしたら、かな入力できないんでしょー。リテラシー低ー。」

 私が反撃する。

「そういうけど、息子に教えるんだから、26個のキーを覚えればいいローマ字の方が優れているに
決まっているだろ。 人差し指を”F”と”J”において、上下に一つ移動させる範囲内で全ての
文字とよく使う記号が押せるんだよ。かな入力だと”ろ”とか”む”、”ほ”なんか小指が、つり
そうになるだろ。ローマ字なら右手小指のところに英字が割り付けられていないし、良く使う記号
だけが割り当てられているからね。」

「外資系だからって英語にかぶれてるんじゃないの? 日本人ならかな? 日本人が普通に頭で
イメージした言葉をそのまま、ひらがなで入力するほうが思考の邪魔にならないし、ローマ字だと
同じ言葉でも2倍以上の文字を入力しなくちゃならないから、遅くなるでしょう?その遅さは
致命的よ。携帯電話をローマ字入力する人いないでしょ? 明白じゃない?」

 マック・マクドと同様、自分が親しんだ方法を使えばいいのだから、こんなつまらない論議をし
ても始まらないのだが、議論の中身を整理してみよう。

<かな入力派の意見>


・イメージのまま、ローマ字に直さずに入力できる。

・入力が速い。 ローマ字なら2文字で「かな」1文字となるので1/2。

・携帯電話の普及により、50音入力になれてきた。

・確かに覚えるまでは少し時間がかかるが、覚えてしまえば入力は速い。

・日本語なので、ローマ字が苦手なお年寄りにも馴染みやすい 。

<何故、ローマ字入力なのか?>

・ローマ字用の19字を覚えれば良い。かな入力は50音を覚えなくてはならない。

・実際には日本語と英語交じりの入力が必要だが、その場合でも、26個のキーを
覚えれば良い。かな入力は50音+英字の76字とローマ字の3倍。

・指の移動量が少ないので打つのが楽。

・ブラインドタッチに不可欠な、ホームポジション(人差し指をJとFに置いて横一列に
他の指を置く)から上下に一つ移動させる範囲内なのでホームポジションに戻りやすい。

・かな入力では最上段の文字が打ちにくい。

・かな入力では、右手小指が酷使される。

・実際の入力数は「推進」=すいしん:suin、「情報」=じょうほう:jouhou

・入力文字数が多いという意見があるが、実際には”ま”ならMとAをほぼ同時に
入力しているので、「かな」より遅くはならない。

・英字、かな、数字の切り替えが楽なので、混合文書(これが多い)の入力が速い。 
かなでは、英・かなの切り替えや濁点や数字などでの「シフトキー」の利用が多く、
結果として「かな」は遅くなる。


 さて、皆様はどちらで入力されているだろうか。自分の子供や両親には、
どちらの入力方法を薦めるのだろうか。

 明日は「個人の生産性、ITリテラシーの基本~ブラインドタッチを覚えよう」を投稿したい。


>>
さて、ITリテラシーの基本がタッチタイプにあることには賛同を表明して、ついでに
家でネットできない身の上なので、無断で記事を引用してしまったことをけんじろうさんに
お詫びしてっと。。。

仰るとおり、とにかく完全な初心者にはまず英字のタッチタイプの習得です。


私なら、次に遊び或いは芸としてローマ入力をマスターさせます。それで
英字を次々と組み合わせてキーの位置と担当の指の対応を指に憶えさせます。
連続してキーを叩いて行く練習にもこれはなります。

とりあえずローマ字で打てるようになってから、私なら「最初は言わな
かったけどローマ字がダメダメな理由」の解説に進んで、飛鳥への移行
の下準備を抜かりなくしておきます。。(^^;;

ただ、このローマ字の部分は中学生以上だったら英語の教科書を写させて
英文タイプの練習に替えてもいいです。

ただ、ローマ字は他人のPCを使うときに知っている必要があるので
欠かせないかも知れません。英文タイプを憶えれば簡単ですし。。

次の段階として、私なら飛鳥、JISカナを教えようとする人はJISカナ、
ニコラも同様と進みます。

後でも述べますが、全ての日本語入力法の基礎は「英字のタッチタイプ」ですからね。


と、前置きはこの辺にして。。

この「JISカナVSローマ字、どっちがいい論争」は前世紀から繰り返されてきました。

多くの場合、理論派のJISカナ族が登場すると、ローマ人は反論できなくて、悪態を
ついて、いつの間にか消えることが多かったようですが。。。

でも、最初から「変える積もりがない」人の説得への努力は、多くの場合不毛に帰するんです。
ですから、yfiさんの動画じゃないですが、それで打っている様子を見て貰うことが一番でしょう。

JISカナみたいに「部分的メリット」しか無いものより飛鳥のように「圧倒的メリット」
を持つものは、打鍵の様子を見ていても、突っ込みどころが余りありませんから。。


でも、動画を作れない私は、こうしてトロトロと飛鳥で文字を重ねるしかないのですが。。


で、「JISカナVSローマ字論争」には、私は新配列作者の立場からバッサリと

*「ローマ字やJISカナは幕末や大正時代の遺物なので話にならない!」と切り捨てます。

でも、「それを言ったらオシメー」なので今回は習得時間に絞って解説したいと思います。

*(「古臭い」とよく言われる親指シフトの歴史は二十年ちょいなので全然新しいのですが。。)


まず、「(JISカナやニコラも含めて)カナ入力はローマ字入力より
憶えることが多いから劣る」というローマ字優越論について考えてみます。

けんじろうさんは「ローマ字で使うキーは19個」と書いておられますが、それじゃ句読点も
打てません。「ディズニーランドのティータイム」とも「ジェーンのヴィトン」とも書けません。

ご自分はローマ字なんですから書く前に数えないのかなあ。。まあ、代わりに私が数えますか。。

訓令式ローマ字で使わない英字を考えるとCJLQVXと6個ありますから、
20個です。これに句読点を加えて22個となります。

しかし、チョなどはtyoよりchoの方が交互打鍵で打ち易いし、ジャも zyaより
jaの方が短いので、こっちを使う人が多いでしょう。
またディは deliと、ティは teliとか、L(またはX)を使わないと打てません。
(このインチキローマ字は英語の綴りとの混乱を招くという弊害もあります。
 ki-bo-doはついkeyboardと打ってしまうし、「英文も打つならカナ」なんです!)

要するに、ローマ字入力で使わない英字はQXまたはQLのの二個に過ぎません。

あとファ行とヴァ行は皆さんfVで出してるはずですから、FVも必須です。

Fといえばこの前、NHKのパソコン講座でファックスをhuxaxukusu
と綴っていた猛者(もさ)がいましたねえ。いいオッサンでしたが。。

でも、それを私より二回りは若い講師が「それも正しいです」と言って
fakkusuを教えずに次に進んだのには参った。小文字教育のチャンスだったのに。。
でも、faxがfakkusuになるだけでも辛いのにhuxaxukusuって。。ある種根性あり杉!

解説が面倒だからか??まあ「それでもいい」と言っておけば解説の手間
は省けるし、オッサンのやり方を否定して反感買うのが恐いんだろうな。。。

これも私がよく言う「人間関係平和主義」の弊害なんだけど、せっかく
良い例が出たんだから、ここぞとばかりfakkusuという綴り方を教えれば、
何万人もの視聴者に小文字の出し方のいい勉強になるのに。。。

でもあの頑固そうなオッサンは「fuxaxukusuで出る!」と言い張りそうだな。。(^^;;
カナ系ならカナ通りだし、出し方も一つしかないからオッサンにも分かり易いんだが。。


それはともかく、ローマ字で使う字は句読点を含めた26字ということになります。

ローマ字で単語や文章で使うキーは「アルファベットの数と同じ」と覚えると
忘れにくいでしょう。
まあ、アルファベットの数が26個と言うのを覚えていない人も結構多いので、
ここではついでに覚えるといいかもしれません。

あ!!カタカナ語必須の長音記号のーは数字段のハイフンだった!!27個か。

ちなみに飛鳥のーはEの無シフトで、数字段は殆ど英数字にしか使いません。
ニコラと違って、飛鳥は日本語文でよく使う「 」( )?!~%-&が
英字三段に入っています。

あと、濁点半濁点別打ちのJISカナは四段の全ての48個と、シフトの句読点と
小文字9個とヲで合計58個です。
英字を含めると76ではなく84個となりますが、JISカナのタッチタイプは前提が、
英字のタッチタイプですから、既習の英字まで含めるのはフェアじゃないでしょう。

英字のタッチタイプはローマ字だろうと英文だろうと飛鳥だろうとJISカナだろうと
全ての入力法の基礎になるもので、その上そのまま日本語中でも使われますからね。

また、英字を数えたら飛鳥も小指シフトが英字ですから、32×4で128個になってしまいます。
一々IMEモードを変えたり戻したりしないための工夫が逆にディメリットになるのは、どう
考えてもヘンです。当然ですが、飛鳥の前提も英字タッチタイプの既習です。


あらら「ローマ字は19字じゃなく26字使いますよ!」の一行で済むのに何と40行とか
書いてしまった。とか思いつくと書くからまた二行長くなる。。(^^;; でも、自分でも
初めてローマ字で使う字数を数えたから無駄でもないか。。と独り言でまた一行!)

親指シフトはカナに句読点を加えた84個で、ローマ字の三倍以上あるのは事実です。

だからと言って、「憶えることが少ない」ことをもってローマ字の優越性
を語るのは、余りにも単純だという誹りは免れません。

一つにはけんじろうさんも書かれているとおりローマ字には一つのカナを作るのに
1打鍵と2打鍵が混在してしまいます。
これでは、英語では大方実現されている「打鍵と発声のリズムの一致」
という感覚的に重要なことが不可能になります。
また、ローマ字はカナの数の大体1.7倍打鍵数が必要になることも
けんじろうさんの指摘の通りです。
あと、外来語の作り方が英語の綴りと違いすぎるとか、ローマ字の問題は色々あります。

他にも上で、けんじろうさん自身いろいろ書かれているので、ここでは簡略化のために

A「ローマ字入力はカナ入力より憶える場所が少ない=習得時間が短い」
ことのみを取り上げます。

場所と書いたのは、親指シフトでは英文で使う表(シフトしない)の他に、
裏(同手シフト)、逆(異手シフト)があるので、親指シフトは使うキーの
「場所」が、ローマ字の三倍以上あるからです。

表だけだと、飛鳥はローマ字の26キーより6個多い32キーなので余り変わりませんが。。
(ニコラは30キーだが数字記号は最上段を多く使う。飛鳥は数字以外は三段でほぼ打てる。)

では、Aの事実、すなわち
「憶える量の大小、それも少数のものの三倍程度の差が優劣を決定する」の正当性を考えます。

で、この議論になると、皆さん即「日本語入力」の分野のみに絞って議論する傾向があります。

しかし、私は以前も書いたのですが、関係する他の領域との比較をする必要があると思うのです。


で、大正から昭和初期にかけて、日本語のローマ字化を推進するローマ字運動がありました。

根拠は「憶える字が百分の一より少なくなる」というものです。つまり「憶えることが少ない方
がアプリオリに優れている」少なくとも「大衆への普及にはそれが重要」という考え方です。
字形をとっても、英字は漢字より大幅に単純で憶えやすいことも論拠に含まれるでしょう。

(「複雑なものをそれも大量に子供時代に覚えることで脳の機能が高まる」という、
 現在の脳科学の常識は、昔のことなので無いのは当たり前で責められませんが。。)

しかし、上のは日本の歴史を知っている昔のエライ人が言うにしてはヘンなんですね。

だって、日本は江戸時代の時点で既に「読み書きが世界で最も普及していた国」
即ち「リテラシー大国」だったんです。当時でも文盲率が日本より高かった鬼畜
米英の猿真似して「南蛮イロハを使おう」と言うのは、そもそもおかしいんです。

例えば、百姓や町民への御触書が「漢字を含む文章」で書かれていたのを見て、江戸
時代に来日した外人は驚愕したそうなんです。向こうでは庶民は文盲が殆どでしたから。

複雑な文字が大量にある日本語の方が文字普及率が高いのですから、鬼畜米英の方に
「日本語表記で英語を書くようにして文盲を減らせ!」と言ううんだったら、まだ
そっちの方が論理的整合性があると言うものです。

「Englishを印具理種と書け!」とか。。。無理かあ。(^^;;

ですから、学校教育を大規模に進めた明治を経て、更に文盲率が1%以下とか
に減った大正時代に、ローマ字運動をするのはヘンなんです。

それでも、大正時代の知識人がローマ字の優位を主張したのは「欧米の文明が進んでいる理由
に少ない文字種で済むことがある。日本人が何千もの漢字の読み書き習得に費やす時間を向こう
では節約できるから、その時間が他の学問などに当てられる」ことが要因だったようです。

これに、大正時代にアメリカで発明され普及し始めた「タイプライタ」が加わって
日本語のローマ字化は昭和初期まで一定のの人々の共感を得たようです。
「個人レベルで活字が機械で簡単に打てる」ことへの憧れがあったんですね。

でも、傑作なのはそれを呼びかける文章がカナと漢字で書かれていたことです。
当時だって英字の活字はあったわけで、ローマ字で書けないことはないんです。
でも読者もですが、書く本人も英語よりずっと読みにくかったんでしょうね。。(^^;;

で、「個人的に活字で文書が作れる」ことが日本で実現したのは、(私にとってはですが)最近
のワープロ時代までありませんでした。ワープロ専用機って、要するにコンピュータですが。。

さて、要点が例によってずれてしまいました。。

私が言いたいのは「憶えることのたった数十の差がそれほど重要か」と言うことです。


ここで比較の対象を日本語入力を離れて、「読み書きの修得」にします。

で、大人なので忘れているようなのですが、皆さん、一体どのくらいの時間を
漢字の勉強に費やしてきたでしょう。

読みだけでも、音読み訓読みがあります。同じ音読みにも漢音呉音唐音宋音と一つの
漢字で様々に読みます。それに訓読みが混ざって、湯桶読みとか重箱読みとかあります。
それが、何千もの漢字であるのですから、これはもう大変です。

かてて加えて更に憶えにくい(というか書かないと憶えられない)漢字の「書き」があるのです!

つまり、漢字の習得には学校の勉強(自習を含めた)の千時間とかに加えて、日常生活での
習得の時間が加わって、初めてまともな大人としての読み書きができているのです。

ところが私たちは、コンピュータ以降「書き」はコンピュータに任してしまっているのが
殆どです。三十台とかの若い人には「手書きは学校でやったもの」が、共通認識でしょう。

仕事の文書は当然PC、個人的なメールやネット書きも(ケータイも含めて)機械任せです。

まあ、ケータイの話題はここでは長くなるので省きますが。。

要するに、私たちが「ものを書く」のに手書きをするのは今や全体の文書量の一割も無い
のです。一度も手書きで一字も書かない月がある私なんか、0.00000何%とかでしょう。。

つまり、私たちが「漢字の書き」の習得に使った千時間とかは、こうして入力しているときに
役に立っていないのです。しかし、こうしていることは、やはり「書き」をしていると言えます。

ですから、以前の「書き」と取って代わっている日本語入力の習得に掛かる時間は、
殆ど活用されないこの手書きの習得の千時間とかと比較するべきなんです。

(キーボード入力が「書き」のメインの手段になった今、「学校で入力教育をすべき」
 ということ、しかしそれには「効率的なカナ入力が存在しないとできない」という
 ことは以前に書きましたから、興味のある方は探して読んで下さい。)

仮に飛鳥ではキーの位置を頭に入れるのに十時間掛かるとします。
これが、ローマ字なら二時間で済むとします。差は八時間です。
飛鳥をJISカナのようなカナ系としても、大差はありませんから
読み替えても同じです。

単純に言うと、ローマ字とカナ系には習得時間に八時間の差があります。

で、これを「四倍」と単純に両者を比較するからローマ字優越論がはびこるのです。

ですから、この両者の習得時間を漢字の書きの習得時間を比べるのです。

ここではいい加減に手書きの漢字の書きの習得に千時間掛かるとしましょう。
小中高12年間の書き取りとか試験勉強でこのくらいにはなるでしょうから。

さて、カナ系習得の十時間、ローマ字習得の二時間と、書きの習得の千時間の差
は1010時間と1002時間の差となり、この両者の違いは誤差の範囲でしかありません。

つまり、「書き」の殆どがコンピュータで行われる現在、習得にかかる数時間は
「手書き」に掛かる習得時間と比較するべきもので、単純に「入力法を憶える量
や時間が四倍掛かる」ということで優劣は語られるべきではないのです。

八時間程習得に時間が余計掛かることは、その後の数万時間とかで心地よく速く打て、指
を痛めることもないことと比べたら、無視できる「習得コストの差」でしかないからです。

勿論、ネット通販でのやり取りくらいしか文字入力をしない人ならローマ字でもいいのです。
しかし学校で飛鳥みたいなのを習っていて、無意識に打てたら、ローマ字は使わないでしょう。

というか、飛鳥みたいな武器を文字教育と同様自動的に手にしていたら、
同じ人ももっと沢山の文字を打つ人になっている可能性の方が高いのです。


タッチタイプとリモコンの「手探り操作」

大体日本人はキーボードでのタッチタイプを、

「TVリモコンの手探り操作並の簡単習得で済む『べき』」

と無意識に思っているんじゃないかと、かねがね私は思ってるんです。

一時は学校に結構あったワープロ部も、パソコン部に変わって、文字入力より
映像だ音楽だ、表計算だプレゼンテーションだとできることが多くなって、
文字入力の重要性がすっかりかすんでしまいました。
どうも、PCは多機能過ぎるのが問題なんですね。

でも、多くの人は文字入力機能を使ってキーボード入力している時間が殆どの筈です。

表やプレゼンの見た目は得意な人に任せて、担当者にしかで書けない
中身の文章だけを書くことは多くの会社などではありがちな筈です。

様式は一回作れば使い回しが利ききますが、内容は一回一回当人が打つ必要が
あるので、文字入力がPCのメイン用途に殆どの組織ではなっているでしょう。

デスクのPCを見つめているオフィスワーカーの多くは、読んでいるか
打っているかのどちらかです。表計算のソフトで文字や数字を入力は
していても、その表自体を作っている人は滅多にいないでしょう。

それにも係わらず、文字入力の重要性がこの国では理解されていません。
プログラムやマクロ作りと違って、「アホでも時間を掛ければできる」ので
どうも、馬鹿にされているようです。

それで、タイピングを極める人は仕事で入力をしないフリーターの
タイピングゲマーとかに主に限られてしまいます。

たまに配列作者とかいう変わり種もいますが。。(^^;;

欧米みたいにビジネスマンに「タイピングが速いのは当たり前」の常識が
日本では通用しないのです、。
逆に「女の子でもできる入力ごときの速さ自慢してる詰まらんヤツ」と
やっかみを伴って、悪い評価をされる恐れさえあるのです。

これは、英語と似てますね。「手段」を時間を掛けて習得した人を正当に
評価せず、「小手先の技に拘りすぎ」と悪い評価を受けるのでは、真面目
に入力技術や英語を身につけようという人は少なくなります。

そうすると、学校でもタイピングや(会話を含む本当の)英語を
教えようという機運が薄れるのです。

でも、その結果速い人が少ないの日本のオフィスは文書の生産性が
極端に悪いのです。英語は置き去りにしておこう。。(^^;;

この辺はタイプライタの戦前から、町にも学校にもタイピングの
教室が連綿と続いている欧米との大きな違いです。

日本では、英文タイプ専門のタイピスト学校はワープロ学校になりました。
それもすぐにパソコンスクールに取って代わられ、現在はタイピング自体を
専門にする学校を私たちは目にしなくなってしまいました。
少しは残っているのかな??

それはともかく、PCのメインの用途が文字の読み書きなのにも係わらず、PCが
余りにも派手で多種多様のことができるように進歩したのが、逆に文字入力の軽視
という現状を招いているのは皮肉なことです。

タイプライタとかワープロ専用機だったら、文字を打つ以外に能がなかったので
入力の習得には好ましかったのですが。。
(でも、PCじゃないと新入力法は無理ですが。。)


あらら、一万字制限とっくにオーバーしてるし。。。ここで分断!!